Googleカメラ系と個人情報について

思っていることを並べるだけなので考察どころか思考にも至っていなけど書き連ねるなど。


Googleカメラ系デバイスが普及すると真っ先に流行るのは顔認識サービスだろうということに異論はないはず。

ではその利用に関してはどこまで合意が取れるかな? 自分の目視とGoogleカメラ系の画像はどこまで結びつけることが許されるのかな?

食べログを考えてみる。
食べログを知らない人のためにそれがどういうサービスかとざっくりと書くと「お店を評価するサービス」だね。スターバックス品川の場所はここだとか店内の雰囲気はこうだとか椅子の感じはこうだとか店員の接客はこうだとか。そういう評価するサービス。評価にともなって店内外の写真や位置情報は載っている。

つまりこれと同様のことをGoogleカメラ系で行った場合はどこまでサービスの提供が許されるのかな。別の言い方をするなら他人の顔に対して情報を共有をするのは許されるのか。

Googleカメラ系サービス、だといちいち長いのでここでは上に出した食べログに準じて「顔ログ」というサービス名だとしよう。顔本だとfacebookみたいなのでそれで。

具体的な例を上げていこうかな。


顔写真の共有は許されるのか(1)。

炎上するスマホアプリとサービスがちょこちょこ出てくる現状だと1をやっちゃうサービス提供会社も出てくるとは思うけど日本だと正直難しいだろうね。

では次に
顔を似顔絵やアニメ絵で共有するのは許されるのか(2)

これなら程度問題だけどそんなに似ていなければ最初は許されるのかもしれない。特に自動でアニメ絵が生成される方式なら反発が少ないかもしれない。ただ、この方式でも競合サービスが増えてくると似顔絵がだんだん似てきたり、自動で画像を生成する方式から手動で調整するようになったり、髪型の調整や服をきせかえできるようになって、結局最後は本人を簡単に特定できるくらいに似てきて問題にされる可能性が高い気がする。

では次に
顔をデータ化して共有するのは許されるのか(3)

この方式として色々なやり方が考えられるけどおそらく3Dデータを生成するか、顔認識のデータを生成するかそのどちらかのデータを作るようになると思う。
前者の場合は二次元写真から三次元データを作ることになるかな。具体的には30cm×30cmの箱に顔を突っ込んだとして顔の表面の凹凸を1mm単位で(x,y,z)の点としてデータ化する。
後者の場合は世界中の人間の顔の平均を割り出してその平均から眼や鼻の位置がどれだけずれているかを1mm単位で表してそれをデータ化する。
これだと写真じゃないからただのデータだと言い切ることはできるのかもしれない。ただ、そのデータから本人の顔を生成するのは可能なのでそういうサービスができてしまうと写真を共有する2と大差はないとおもう。やっぱり日本だと厳しいかな。

では次に
3から元のデータを生成できない形のIDで置き換えてそれを共有するサービスは許されるだろうか(4)

これは3の応用。2のデータをSHA512とかでハッシュ化してそれをIDにしただけ。この場合のハッシュ値は絶対に逆算できない。逆算できないけど同じデータなら必ず一意に同じIDが生成されるとするね。
これなら本人を特定できないどころか本人の属性もわからない。属性っていうのは2みたいに鼻が高いとか目がつり目とかいった特徴のことね。


なので4の方式で解決!めでたしめでたし〜!


というわけには勿論いかなくて4の方式でもそれをどう使うか運用するかで問題になるよね。

サービスの例として、

1. ホントのイケメンがいる美容室マップ
2. 居酒屋でゲロ吐いた奴
3. 原宿で見かけた綺麗なお姉さん一覧
4. 東海道線ランドセル図鑑

というようなサービスがすぐに思いつくかな。
1は店員として顔出しOKなら問題ないかもしれない。
2はお店同士が嫌な客のブラックリストとして使うならひょっとして問題ないかも。
3までくると職場の飲み会で撮った集合写真から美人の同僚の顔を切り出してその切り抜きを撮影したらストーカーできてしまって問題になりそう。一般人には抵抗あるよね。
4までくると電車通学の小学生を見つけるロリコン向けサービスにしか思えないので明確にダメだよね。


こうなるともう顔ログは日本人には提供不可能なサービスに思えるなあ。個人が個人のためだけに使うサービスにしか使えないかも。精一杯あるとして名刺交換した取引相手を想い出すのに使う程度。

うーん、顔という最大の個人情報を扱うサービスって難しい。
まあそれでもGoogleGoogleマップみたいに強気に始めて普及したらそのうち気にしないかもれないけど。

オチ無し。
ではではー。